卵は日々の料理において不可欠な食材であり、その多様性と利便性から、
ほとんどの家庭のキッチンに常備されています。
この小さな栄養の宝庫は、手軽に調理が可能で、さまざまなレシピの主役としても、
脇役としても大活躍します。
私自身も、キッチンに常にストックしておくほど頻繁に使用しています。
しかし、忙しい日々の中で、買い物から帰宅後、
卵を冷蔵庫にしまうのを忘れてしまうこともあります。
普段は卵を冷蔵庫に保管するのが一般的ですが、万が一、
卵を常温で放置してしまった場合、その卵はまだ安全に消費できるのでしょうか?
特に、腐敗や食中毒が心配になることもあるでしょう。
夏場のような暑い季節では、これらの懸念はさらに増します。
この記事では、卵を常温で放置した場合の影響と、
その安全性について詳しく解説します。
是非、皆さんの日常生活にお役立てください。
卵を常温で放置するとどうなる?
卵は基本的に冷蔵庫で保存することが推奨されていますが、
実は一定の条件下では常温でも保存が可能です。
理想的な常温保存の条件は、涼しくて風通しの良い場所、
直射日光が当たらない場所、そして温度変化が少なく比較的低め(28度以下)の
場所です。
これらの条件を満たしていれば、卵を常温で保存することは問題ありません。
実際に、多くの国ではスーパーマーケットで常温で卵が販売されています。
しかし、卵を一晩程度常温で置いてしまっても、ほとんどの場合腐敗することは
ありません。
ただし、これはあくまで一般的な状況を指します。
具体的な状況や卵の初期状態によっては、リスクが異なる場合があります。
卵の常温保存は本当に可能か?
多くの場合、卵は常温での保存が可能です。
ただし、これにはいくつかの条件があります。
まず、卵は涼しく通風の良い場所に保管する必要があります。
直射日光が当たらない、そして温度が安定している環境が理想的です。
温度は28度以下で保つことが望ましいです。
これらの条件下であれば、卵を常温で保管しても問題は少ないと言えます。
卵を放置したときの潜在的な食中毒リスク
夏の暑い時期など、気温が高くなる環境下で卵を放置すると、
腐敗や食中毒のリスクが高まります。
これは、温度が高くなると、卵の内部で微生物の活動が活発になるためです。
特に、卵の殻には稀にサルモネラ菌が存在することがあり、
これが高温下で増殖すると、食中毒を引き起こす危険があります。
サルモネラ菌は、人体にとって非常に危険な菌です。
常温で放置した卵の適切な処理方法
常温で放置した卵を使用する場合
いくつかのチェックを行うことが重要です。
まず、卵を割ってみて、変色や異臭がないか確認しましょう。
また、水に浮かべてみて、沈まずに浮くか、卵を振った時に異音がするかなど、
腐敗のサインを確認することも有効です。
これらの兆候が見られる場合は、残念ながら卵の使用を避けるべきです。
安全性に不安がある場合は、卵をしっかりと加熱してから食べるのが最も安全です。
サルモネラ菌は75度以上で1分間加熱することで死滅します。
そのため、加熱する際は卵の中心部までしっかりと火を通すことが重要です。
ただし、免疫力の低い小さな子供や妊娠中の女性などは、
リスクを避けるために食べるのを控えることをおすすめします。
卵の常温保存を避けてほしい理由
卵は年中を通じて室温での保管が可能ですが、より安全な保存のためには、
10℃以下での冷蔵が推奨されています。
これは食品の衛生管理を優先するための措置であり、
特に暑い時期には冷蔵することが強く勧められます。
もし冷蔵庫に入れるスペースが足りない場合、仕方なく室温で保管する際には、
直射日光を避け、湿気の少ない涼しい場所を選ぶことが大切です。
湿度が高く温度が高い場所は、卵の品質を損なう原因となり得ます。
スーパーマーケットで卵が室温で売られているのは、
温度変化による結露を防ぐためです。卵の殻には微細な穴があり、
これが温度の変化により結露を引き起こし、その結果、
細菌が侵入しやすくなるためです。
そのため、温度変化を最小限に抑えるために室温での販売が選ばれています。
結論として、卵は温度の変化に敏感なため、購入後はできるだけ早く
冷蔵庫に保管し、特に夏の暑い時期には冷やして持ち帰ることが望ましいです。
冷蔵庫のドアポケットの卵トレイはリスクを高め!
冷蔵庫のドアに備え付けられた卵用のプラスチックトレイの使用を避けましょう。
一見便利に見えるこの収納方法は、実は卵にとって理想的ではありません。
冷蔵庫のドアが頻繁に開閉されることによる振動が卵にダメージを与え、
ヒビを入れるリスクを高める可能性があります。
また、ドアエリアは温度が不安定になりやすいため、特に温度に敏感な
食品である卵の保存には適しません。
卵を冷蔵する際には、冷蔵庫内のより安定した温度が保たれる部分、
特に奥の方に保管することが推奨されます。
そこでは温度の変動が少なく、振動も少ないため、卵をより長く新鮮に
保つのに適しています。また、卵をそのままのパックで保管するか、
または専用の卵ケースを使用すると便利です。
こうした卵ケースは、100円ショップやオンラインショップで手軽に入手可能です。
卵を洗って冷蔵保存は避けて!
卵を冷蔵保存する前に洗う行為は避けるべきです。
特に、表面を未洗浄で出荷される無洗卵の場合、洗うことで卵殻の微細な
穴から水が侵入し、内部で細菌が増殖する可能性があります。
ただし、卵殻に目に見える汚れがある場合は、他の食品への汚染を防ぐため、
乾いた布で軽く拭き取る程度に留めることが望ましいです。
卵殻に水分を残さないよう注意しましょう。
市場に出回る卵の多数は、出荷前に洗浄される「洗卵」であり、
厚生労働省が設定した衛生管理基準に従って、衛生的な環境で洗浄されています。
これらの卵は安心して冷蔵保存してよいです。
まとめ
最終的に、卵を一晩程度常温で放置してしまっても、
多くの場合は安全に食べることができます。
しかし、夏場のような暑い時期や、暖かくなりやすい場所に置いた場合は、
念のために十分に加熱してから食べることをおすすめします。
日々の食材管理は大変ですが、うっかり卵を放置してしまった際には、
この記事を参考にしてください。