無洗米の使用に慣れていると、時折、通常の米を洗うのを忘れて炊いてしまうことがあるかもしれません。炊きあがった後で洗うことはできませんし、食べるのを躊躇してしまいますね。
食べても健康に影響はないのか、米の汚れや臭みが気になる人も多いでしょう。しかし、現代の精米技術により、基本的に米を洗わずとも健康に害はなく、通常と変わらず美味しく食べられる場合が多いです。ただし、ヌカの臭いが若干残る可能性はあります。
本文では、通常の米を洗わずに炊くことによる影響や、洗わない米を活用する料理について解説します。万が一、米を洗わずに炊いてしまった場合の対処法も併せてご紹介します。
米を洗わずに炊いても大丈夫です
通常の米を洗わずに炊く場合、多くの場合、ヌカの臭いが残ることがあります。この臭いは気になるかもしれませんが、食べる上での安全性には問題ありません。
それでも、通常の米は洗ってから炊くのが一般的であり、お勧めです。米を洗うことで表面のヌカや小さなゴミを取り除き、水を均等に吸収させることができ、結果的にふっくらとした美味しいご飯が炊き上がります。
普通のお米は洗った方がいいですね
現在の精米技術では、一般に販売されている米からは多くのヌカが除去されていますが、洗うことでよりクリーンな状態で調理することができます。米を洗うことは「研ぐ」と表現され、水だけでなく、米同士をこすり合わせることでヌカを効果的に除去します。
さらに、米には精米時に混じる小さな米の粉や異物の除去にも役立ちます。また、稀に米の表面に付着している虫の卵なども洗い流すことができます。やはり普通のお米は洗ってから炊くのが良いでしょう。
日本ではお米を炊く際に洗うのが一般的ですが、お米を洗わずに使用する料理も世界には多くあります。例えば、リゾット、パエリア、ピラフ、サムゲタンなどがあります。これらの料理では、洗わない米がそのまま使用され、異なる調理法によってそれぞれの特徴を生かしています。
お米を洗わない料理4選
1つ目はリゾットです。米を洗うと水分を吸収してしまうため、リゾットではあえて洗わない米を使います。これにより、スープをよく吸い込み、美味しいリゾットができます。
2つ目はパエリアです。米を洗うと水を吸収しすぎてねっとりしてしまうため、パエリアでは洗わない米を使ってスープをしみこませ、パラパラに仕上げます。
3つ目はピラフです。洗わない米を油で炒めることで、米の表面をコーティングし、粘り気が出ないようにします。これにより、ピラフがパラパラに仕上がります。
4つ目はサムゲタンです。内臓を取り除いた若鶏に米やニンニク、ショウガなどを詰めて煮込む料理で、スープを吸収させるために洗わない米が適しています。
これらの料理を参考に、お米を洗わずに使う方法を試してみてください。
白米を食べて体重に影響が出る?
同じ量の白米を食べても、体重に影響が出る人と出ない人がいます。この違いは何なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
白米を食べても体重に影響が出る人と出ない人の違いの一つは、アミラーゼ遺伝子の多さです。
アミラーゼは唾液に含まれる酵素で、でんぷんを糖に分解します。一般的に、日本人はアミラーゼ遺伝子が多く、白米に含まれるでんぷんを効率よく糖に分解することができます。
血糖値が上がるとインスリンが分泌されます。このホルモンは糖を筋肉や臓器の細胞に取り込むのを助けますが、同時に脂肪の分解を抑制し、脂肪の蓄積を促進することもあります。
アミラーゼ遺伝子が少ない人は、でんぷんが糖に分解されるのに時間がかかり、結果としてインスリンが多く分泌されます。これが太りやすい原因となります。
アミラーゼ遺伝子の多さを確認する方法
アミラーゼ遺伝子が多いか少ないかは、クラッカーを食べて甘みを感じるまでの時間を計ることで確認できます。
無塩のクラッカーを半分に割り、口に入れて噛み続けます。口に入れてから甘みを感じるまでの時間を測るテストです。30秒以内に甘みを感じた場合は、アミラーゼ遺伝子が多い体質と言えます。
アミラーゼ遺伝子が少ない場合でも、よく噛んで食べることで太りにくくなります。これが白米を食べても体重に影響が出る人と出ない人の違いのもう一つの理由です。
さらに、バランスの良い食事の比率として、ご飯6割に対し、おかず4割が理想的です。特に油分の多いおかずには注意が必要です。
白米を食べても体重に影響が出る人と出ない人の違いの三つ目は、基礎代謝量です。
基礎代謝量とは、生命維持に必要な最小限のエネルギーを指します。一般的に筋肉量が多い人は基礎代謝量が高く、加齢と共に筋力が低下すると太りやすくなるのはよくあることです。
朝食をパンからご飯に、昼食の麺類をご飯に変えると、不思議と痩せるかもしれません。
実は、ご飯を食べると基礎代謝が上がると言われています。お米には炭水化物が豊富で、筋肉を作るたんぱく質、燃焼を助けるビタミンやミネラル、排出力を高める食物繊維が含まれています。
ご飯を食べると体温が上がり、基礎代謝がアップします。ご飯を食べた後にしっかり排出することで、痩せる効果が期待できるのです。
まとめ
もし無洗米ではなく、通常のお米を洗わずに炊いてしまった場合でも、心配する必要はありません。現代の精米技術は非常に進んでいるため、ヌカの臭いが若干残るかもしれませんが、問題なく食べることができます。
それでも、通常のお米は洗って炊くのが一般的です。洗うことで水分を均等に吸収し、より美味しく炊き上げることができます。世界各地には、味がよく染み込むように敢えて洗わないお米を使用する料理も存在します。洗わない米に興味がある方は、無洗米の使用を検討してみてください。
様々な食べ方を試すのも楽しいかもしれません。お米に含まれる炭水化物はエネルギー源となり、また筋肉の構築にも役立ちます。普段からお米をあまり食べない方は、その利点を再考してみる価値があるでしょう。お米を食べることで得られるパワーを実感してみてください。